ネコちゃんの診療 病気・予防・去勢と避妊・定期健診

本能的に具合が悪いことを隠したいネコちゃんのために。

腎臓や膀胱などの病気になりやすいネコちゃん。予防や早期発見が、おだやかなご長寿につながります。シニアになったら、糖尿病や甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患にも注意しましょう。

ネコちゃんの病気 症状と治療、リスクについて

症状 水を飲む量や回数が増えた、何度もトイレに行く、オシッコの量や回数が多い、血尿がある、オシッコが少ししか出ていない、トイレポーズを何度もするのにオシッコが出ていない、トイレやその周辺で鳴く
治療 腎不全、尿石症、膀胱炎、下部尿路疾患(FLUTD)などの可能性があります。オシッコのトラブルがある場合にはできるだけ早く受診してください。腎不全や腎臓病の場合には、症状を緩和させるお薬で治療します。尿石症などの場合は、早期であれば尿石を溶かすフードで治療ができますし、尿石のできにくいフードや飲み水の管理で再発を防ぎながらご長寿になるネコちゃんもたくさんいます。
リスク ネコちゃんは水をあまり飲まなくても生きていける身体なので、腎臓に負担がかかりやすい傾向があります。そのため泌尿器系のトラブルがどうしても多くなります。こうした病気は急激に進行して、たった数日で死亡してしまう場合もあります。もし水を飲む量が増えたり、オシッコにトラブルがあるようでしたら、できるだけ早く受診してください。

 

症状 鼻水が出る、くしゃみをする、咳をする、熱がある、ぐったりしている、元気がない、食欲がない
治療 風邪の場合は水分補給や抗生物質などで症状を緩和させます。ネコちゃんは鼻が効かなくなるとフードを食べ物だと認識できず食事をしなくなることがあります。風邪で抵抗力が落ちている時に栄養補給できないと回復が遅れますので、しっかり治してあげましょう。
リスク 咳や熱は風邪以外にも心臓病などいろいろな病気の可能性があります。そのため症状を緩和させながら、原因を見極めて、適切な治療を行っていきます。また、単純な風邪の場合でも、体力のない子猫や高齢猫の場合、栄養補給は特に重要になってきます。

 

症状 口の中にできものがある、食欲がない、口臭がする
治療 ネコちゃんには、歯石や歯周病が原因でできる口内炎が多くみられます。ケースにより、デンタルケアでじっくり治していったり、麻酔をして歯石を取ったりしますが、ひどくなると歯を抜く手術を行うことになります。子猫の場合は、口内炎が伝染病によるものの可能性もありますので、早めに受診してください。感染症だった場合、その治療を行うことで口内炎も緩和していきます。また、お口の健康には普段のケアも重要ですので、デンタルケアグッズの使い方、ネコちゃんへのならし方などをしっかりアドバイスしています。
リスク 口内炎が進行すると、食べることが苦痛になります。日々の楽しみである食べる事がストレスになるのは、ネコちゃんにとってとてもつらいこと。ご長寿のネコちゃんが多くなってきている現在、デンタルケアはとても大切なのです。

 

症状 かゆがる、頭を振る、脱毛している部分がある
治療 症状を緩和しながら、原因を探し、それにそった治療を行います。皮膚病のほか、ノミやダニによるもの、アレルギーなど原因はさまざまです。場合によっては抗生物質などを処方します。
リスク かゆみは大きなストレスですし、皮膚病やアレルギーは抵抗力を落としますので、感染症により注意が必要です。

糖尿病、心臓病、甲状腺機能亢進症など、高齢期疾病について

ネコちゃんは高齢になると、糖尿病や心臓病、甲状腺機能亢進症といった病気のリスクが高まります。7歳を過ぎたら定期的に健康診断を受けて、こうした病気を早めに見つけてあげることが重要です。お薬や療法食でしっかりケアをすることで進行を遅らせたり、つらい症状を抑えることが可能です。

日頃のケアで病気を予防しましょう

泌尿器や腎臓への負担を軽くするフードなど、ネコちゃんの体質に合わせたフード選びは病気予防の観点からとても重要です。また、ネコちゃんは、オシッコの変化で病気に気付くことが多いので、普段、水を飲む量、回数、オシッコの量、回数などを観察しておきましょう。普段の様子がわかっていれば、変化に早く気付くことができます。

ネコちゃんの健康を守るために

ネコちゃんの健康を守る上で一番大切なのは、やはり予防と避妊・去勢、そして病気を早期に発見する定期的な健診です。

去勢と避妊

ネコちゃんのストレスを軽減し、高齢になってからリスクが高まる深刻な病気を予防することを目的に、去勢や避妊手術をおすすめしています。

手術時期は、そのコの成長の様子を見てアドバイスしていますが、おおむね生後半年前後が目安です。

予防

野良猫によって一気に広まってしまう怖い病気がいくつもあるため、毎年のワクチン接種は重要です。乾燥に強いウイルスもあるので、完全室内飼いであっても、飼い主さまが気付かないうちに感染する可能性もあります。 また、ノミ・マダニの予防の他、ネコちゃんがフィラリア症で突然死を起こすことがわかってきていますので、当院のクロはフィラリアの予防も行っています。

定期健診

ネコちゃんに多い病気は、定期健診を受けることで症状がまったくでていない段階で早期発見できることがよくあります。症状を出にくくするフードに切り替えることで、かなりしっかりとした予防や完治が可能な病気も多いので、定期的に受けられることをおすすめしています。

秋から冬にかけての時期に、当院にはじめていらした方は、待合室の壁に飾られたかわいいコスプレ姿の写真の数に驚かれます。これは、ハロウィンやクリスマス、節分のコスプレ撮影。毎年、衣装やアクセサリーを増やして、飼い主さまと「これが似合いそう」と選ぶのも楽しみなイベントです。期間が長いので、この時期に合わせて健診や予防にいらしていただくネコちゃんがたくさんいます。写真はしばらく院内に飾ってから、飼い主さまにプレゼントしています。